防災について

去る12月1日は静岡市内の防災訓練の日で、市の広域放送で津波の発生が広報されました。

 

さて、お茶どころ静岡ですが、数十年前から東海地震の発生が心配されています。

東日本大震災直後に地元静岡の法人会青年部で災害ボランティアのNPO団体レスキューストックヤードの代表をお招きして講演をいただいたときには、東海、東南海、南海トラフの連動した地震が発生したら、予想される経済的な被害は阪神淡路大震災のおよそ9倍だと聞きました。

また、南海トラフの東端は東富士断層帯に近接しているので、釣られて富士の断層がズレたら富士川にかかる橋に影響が出て富士川以東の地域との物流が絶えてしまう可能性があるそうです。

西の方は南海トラフ地震の津波被害を受けてしまい、東からは支援物資が届かず、長期間の孤立の可能性があります。

災害時にこそ、緑茶です。

東日本大震災では、避難所で1週間足らずの間にビタミン不足による症状の出る人がいたそうです。

ビタミンAの不足による夜盲症や脚気の症状です。

緑茶はお茶の木の葉ですから、緑黄色野菜と同じようにビタミンAが含まれます。

ただし、ビタミンAは水には溶けにくく油に溶けやすい性質があるので、油で炒める野菜炒めなどでないと吸収されにくく、お茶を飲んでも効果は薄いです。

ツナ缶などの油を含み、かつ保存に適した食材と一緒に食べるといいのではないでしょうか。

ミルで挽いてふりかけのようにしたり、粉末茶ならそのまままぶして食べることもできると思います。

お茶の抽出液であるペットボトルドリンクの緑茶には、ビタミンAは含まれません。

避難所では、学校の体育館などの場所に大勢の人が身を寄せ合って過ごすことになりますから、誰かが風邪や病気になると、お年寄りや子供など抵抗力の弱い人から一斉に蔓延する恐れがあります。

お茶に含まれるカテキン類には、殺菌作用がありますから、風邪予防健康維持のお役に立てるでしょう。

O-157などの食中毒の菌にも効果があるとされています。

また、水が貴重で身の回りの日用品も不足している状況ですから、毎日食後に歯を磨けるかどうかわかりません。

カテキンには虫歯菌が歯を溶かすう蝕を防ぐ効果もあります。

口内衛生を保ち、病気を防ぎ、ビタミン類の不足しがちな栄養を補う緑茶は、災害時には強い味方になるかもしれません。

繰り返しますが、ペットボトルの緑茶にはビタミンAはありません。

お茶っ葉をそのままの煎茶や、ミルや石臼で挽いた粗挽きや粉末などのお茶のお話です。

きちんと真空パックになったお茶を冷蔵庫に入れておけば、1年や2年経っても品質を保っています。

もし、地震や災害で不安になったなら、粉末茶を1本買って冷蔵庫に入れておくだけでも、災害時のたすけになるかもしれません。