ヨーグルトと納豆で育ったお茶

突然ですが、普段お茶を飲んでいる皆様はヨーグルトと納豆で育ったお茶があることをご存知でしょうか?

急須でお茶を飲む家庭が少なくなり、お茶の需要が低下して取引相場が安くなっていますから、お茶が安くなってしまってなかなか肥料代が出なくて苦しんでいる生産者も多くいる一方で、付加価値を付けてより良いお茶を作ろうと工夫している生産者もいます。

静岡県牧之原市の萩間地区でお茶を生産している萩間茶農業協同組合(屋号はヤマに平仮名のはで「ヤマは」)さんはお茶の生産に積極的で、当社でも毎年萩間のお茶を仕入れるようにしています。

ヤマはさんは数年前に世界農業遺産に認定された『茶草場農法』の実践者の認定を受けています。

茶草場農法というのはお茶を栽培している近くで草を刈って、乾燥、裁断してお茶の木の根元に敷く栽培方法です。

直射日光を遮って根が焼けるのを防ぎ、根が元気なので水分や栄養分をしっかり吸収して元気に育つことができます。

草を刈り取ることで草場の小さな植物にも日光が当たり、豊かな生態系を支える自然環境に良い栽培方法で、茶草場では固有種や絶滅危惧種7種などが確認されています。

環境にやさしくておいしいお茶を栽培することのできる伝統農法です。

そんな茶草場農法実践者のヤマはさんでは、ここ数年ちょっと変わったお茶の栽培をしています。

夏の暑さでお茶の木が弱ってしまったことがあって、その翌年に「木そのものの抵抗力を強くするために乳酸菌や納豆菌などの自然の菌の力を使う方法を試している」という説明を受けました。

今年も、新茶前に大きな鉢で納豆やヨーグルトや菌の栄養になる砂糖などを混ぜた写真を持ってあいさつに回っていました。

茶の木の栽培方法からこだわったヤマはさんのお茶、当社でも仕入れて販売しております。